シーリングスタンプ・アルミ製ハンドルについて
2012-01
最近、自作でシーリングスタンプを作られる方が増えてきました。
素材として落款用の石、ガラス、紙粘土やアートクレイシルバー、
そして使い捨てを覚悟してだと思いますが、木を素材にされている方もいらっしゃるようです。
デザインもドクロがあったり、お気に入りのキャラがあったり、漢字を使ったり…実に様々です。
正直我々kurkのスタッフは、シーリングスタンプといえば“真鍮製”でクラシカルなデザインのものといったイメージが強く、「そういった商品でなければならない」と思っていたフシがあります。でも、皆さんの自由な発想と行動の実情を知ると、真鍮やクラシックデザインにこだわっていたのは我々の方だったんじゃないか?もっと気軽に考えていいんじゃないか?と教えられた気がしました。で、より廉価で商品提供を考える…というかねてからのテーマに合わせるために違う素材でポップな感じでシーリングスタンプを作ろう!とスタッフで話し合う運びになったわけです。
そして単純に出てきた素材案が「アルミニウム」
今まで試作品を作る時はアルミベースに試験彫刻(下記写真)をしてチェックしていたわけですから
何の考えもなく「これを使ってみよう」となったわけです。
■アルミベースで彫金テストをしている写真(試作品もあり)
でも、アルミ素材はシーリングスタンプとして使う場合、いくつか気になる点がある…
【熱の伝導が大きい】【傷が付きやすい(安っぽい傷に見える)】
【重厚感が無い】【ワックスの種類によって剥がれにくい】といったところでした。
試作品ではあまり問題にしませんでしたが、商品として提供するからには、
この問題を片付けねばならない…ということで
アルミのシーリングスタンプをリリースするための思考錯誤が始まりました。
開発記をつらつら書くと長いので、結論を記しますと…
●いろいろな工夫をしましたが、実用的な大きさで放熱効果を最大に高めるためにアルミの円柱をそのまま利用。
ハンドルの加工費コストが抑えられるという利点もあり、即決定しました。
●今後、ポップなデザインもリリースする予定なのでハンドルもそうしよう!
ということでラッカー塗装にすることで重厚感と傷が目立つ問題を強引にクリア。
塗装によりカラーバリエーションも考えることができるのでいい感じの答えが出ました。
ですが、最後のハードルは“ワックスの種類によって剥がれにくい”という問題。…結構難問でした。
アルミとシーリングワックスとの相性の問題で、ワックスの種類により剥がれにくい時がある。具体的にはソフト系ワックスはスタンプ面と密着力の高く、同じデザインのスタンプでも真鍮と違って妙に剥がしにくいのです…マテリアルそのものが持つ問題なので「どうしようか?」とかなりの時間思案にふけったのですが、結論として出した答えは「印面の地合加工」でした。
地合…デザインの全面を覆う模様の事ですが、要するに平面として密着する部分が少ないほどシーリングスタンプは剥がれやすいので、平面をできるだけ無くせないか?といった考えから出た結論です。普通、この手の考えはデザイン的な立ち位置から決めるのですが、今回は実用的な発想からからこのような結果になりました。試作してみると、想像以上に剥がれやすく、デザイン的にもソリッドな部分の立体感が強調されて「今までなぜこのアイデアを考えなかったのか」といった非常に良い感じで仕上がりました。
そしていくつかの試作品を作った結果、今回のカラーバリエーションと地合の模様が決まった次第であります。
真鍮製のスタンプを今まで提供していましたが、はからずも素材の他にも地合模様の有無(真鍮→無し、アルミ→有り)を選んでいただけるラインナップが揃いました。
提供価格も廉価になった分、シーリングスタンプの楽しみを広げていけたらな、と思っています。
これからもよろしくお願いします。
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